岡田紅陽「武蔵野周縁」について 
2020年8月16日
武蔵野市立吉祥寺美術館で開催されている岡田紅陽の写真展で撮影地に疑問のある写真があるということを、成蹊大学の宮下先生からお知らせいただきました。また、同好の士とのやりとりもご紹介いただきました。疑問の写真はそもそも裏焼きではないかという議論もされていました。入院目前ではありますが、こういう話題には万難を排して加わらねばなりません(^_^)。ということで、カシミール3Dのおかげで良い結果も出ましたので、ご報告します。美術館のFBはこちらです。

(1)オリジナル写真
これは裏焼きです。
(2)反転させます。
(3)カシミール3DによるCG(地点は後述。ここを地点1とします) (カシミール3Dは175oで描画)
(4)両者の合成
厳密には写真の水平が少しズレているので1度右回転させました。
(5)撮影地点の推測
 高松 覚 さんが推測された「北緯35度39分17秒 東経139度35分16秒」(地点2)で基本的には構わないと思います。その地点からのカシミール3DによるCGが以下です。上記とほとんど同じです。
(6)撮影地点のミクロチェック
 地点2だと、檜洞丸と富士山の交わり方が若干ずれます。つまり富士山がより下に来ています。写真のようになる(少し上げる)には富士山までの距離を延ばす必要があります(富士山が相対的に高くなる)。そのため、(3)の地点1を推測しました。
写真
地点2
地点1
写真と一致する
(7)撮影地点  カシミール3Dで地理院地図を表示(加筆)
地点1 世田谷区上祖師谷五丁目
地点2 調布市入間町一丁目
(8)とりあえずの結論
 写真とカシミール3Dを用いたCGによる解析から地点1、2付近からの撮影と考えてよいと思います。富士山の左側の斜面と檜洞丸の関係に注目しましたが、同様に右側の斜面と姫次の関係をミクロチェックすると、地点の変更もありえるかもしれません。しかし大きな違いはないでしょう。
 高松さんの推測が無ければ、この作業はかなり手間取ったと思います。お礼を申しあげます。
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