天神峠付近の展望図の問題点
撮影2018年5月20日
2018年5月
天神峠〜天神山間に設置してある展望図の問題点について記します。

朝日岳は見えない

天神平の展望図

 ロープウェイを降りてリフト乗り場に行く間にある展望図です。最初に目にする基本のものと言えるでしょう。但し、ここから写したものではなく、天神峠ペアリフトで上がった山頂からのものという注があります。天神平駅1319m、天神峠1502mなので(http://www.tanigawadake-rw.com/ropeway/)標高差は約180m。当然見え方は違ってきます。撮影が困難ということではないので、やはりその場所からの展望図の設置を望みます。
 ところで重大なミスがあります。正面に見えるピークを笠ヶ岳、朝日岳、白毛門としていますが、朝日岳は見えません。見えているのは烏帽子岳です。 
実写
対応するカシミール3D画像
地理院地図  A、Bは、地図に名称のないピークなので、便宜的に対応するピークを仮称しています。朝日岳はAの奥になってしまいます。朝日岳は1945m、Aは約1920m。朝日岳の方が標高は高いのですが、遠くにあり、見かけ上低くなるのです。日本三百名山の朝日岳が知名度はあるでしょうが、見えない山を書いてはいけないので、訂正が必要です。
▲日光白根山は見えない
リフトで上がった天神峠の展望図

上記と同じものですが、日光白根山についてはこちらで説明します。

日光白根山を追加していますが、これは誤りです。
拡大したのがこちらです。笠ヶ岳と武尊山の間に日光白根山が追加してあります。写真が不鮮明なので(私が写した写真が、ではなく元々が、です)、実写を掲載します。
実写です。上の写真より拡大しており、笠ヶ岳と武尊山の範囲を示しています。なお、この写真の撮影場所は厳密には上と同じではありません。手前の山(高倉山)の位置が少しずれているからおわかりでしょう。しかし、遠景に影響はないので、この写真で代用します。
実写に対応するカシミール3DによるCGです。但し、手前を描画せずに描いた画像との合成です。つまり、手前の山がなければ、日光白根山がどう見えるかを描いたCGと、実景のCGを合成しているのです。日光白根山は武尊山に隠れてしまうことがわかります。矢印で示している山は根名草山です。日本百名山である日光白根山を入れたかったのかもしれませんが、間違いです。
約40q離れており、水平方向の角度は約7度の違いです。間違えても仕方ない? ここから見ればドーム状の丸い山容であり、似ていなくはないですが、関東地方最高峰の日光白根山はもう少し存在感があるはずです。
▲どこを指しているのか判断できない展望図
リフト頂上駅の展望台の展望図

リフト頂上駅展望台には幾つか展望図が設置されています。その中には、実際に見える山との同定が困難なものがあります。
この図が見づらい理由は2つあります。
1つ目は、言うまでもないことですが、写実的でないことです。リアリティーに欠ける概念的な表現になっていることです。
2つ目は、広域が詰め込まれているということです。
実写
カシミール3DによるCG
描画範囲 343度〜115度 
水平角度132度分を、さして広くない1枚の画面に収めているのです。これでは、実際に見えている山々との照合は大変難しくなります。
▲富士山がわからない
天神山の展望図
天神山には富士山方面の展望図があります。皆さん、一生懸命眺めています。
富士山方面をアップにしました。しかし、雲の中です。11時37分撮影。
展望図はご覧の通りです。A方面拡大、として富士山が示してあります。
しかし、減色したこともあって手前の山がどこを指しているのか識別できません。
もっと拡大してもダメ。現地ではいくら眺めても判断できませんでした。手前の山がどこなのかもわかりません。
そこでカシミール3Dの出番。富士山の左下、雲海(^_^)の上に浮かんでいるのは榛名山の相馬山で、手前の大きな山が大峰山ということがわかりました。
実はこの日は、昼頃から雲がとれてきて、午後、となりのピークの高倉山からは富士山が見えたのです。13時4分撮影。
カシミール3DによるCG。ここからは相馬山と二ツ岳(雄岳)の上に富士山がきます。
▲提言 展望図の全面的作り替えをお願いします。
著名な山の間違い(見えないのに見えるようになっている)、国民的関心事!の富士山がどう見えるのか曖昧、注記の追加(貼り足し)が沢山ある・・・。こういう状況を考えると、展望図を全面的に作り替える時期になっていると考えてよいのではないでしょうか。
外国人を意識した内容にもなっていません。
群馬県が誇る著名な観光スポット谷川岳の魅力をさらに多くの人に知ってもらうために(がっかりさせないために)、関係機関の英断を期待します。
田代博のホームページ