地図の話題 2005年5月21日
ファイル023 世界地図上での距離の測定は神経質にならなくてよい?
 以下は、@nifty「山の展望と地図のフォーラム」の地図の広場に書いた内容です。 
世界地図上で距離を測定するには、正距図法を使う必要があります。その場合も限られた方向だけです。例えば正距方位図法では、中心からしか正しい距離が測れません(なお、サンソン図法は、緯線は実長ですから、緯線上では「正距」です)。

以上は、教科書的な説明です。間違いではありません。

しかし、実用上は、二点を直線で結び、縮尺の逆数をかけて求めるという、普通の方法(大縮尺の地図で行う方法<地表面を球面と考えなくてよい>)でも大きな違いはないようです。

ジオスタジオを使って、手作業で確かめてみました。

例) 拡大・縮小率
東京〜ブラジリア ロンドン〜ウェリントン
メルカトル  1.13 1.30
ミラー 1.13 1.29
エケルト第6 0.99 0.97
サンソン 1.08 0.92
モルワイデ 1.01 0.99

  (拡大率・縮小率は実際の長さとの比率。1.0は実長であることを示す)

エケルト第6や、モルワイデの場合、まるで正距図法であるかのようです。さすがにメルカトルやミラーは長くなりすぎますが。

方位については、正方位法を用いないと誤差が非常に大きくなりますが、距離については、アバウトでよければ、図法を気にせず、2点を直線で結びその距離をはかっても大きな問題はなさそうです(同じ長さでもその2点がどこにあるかによって、誤差の大きさが違ってきます。追ってその点検もしたいと思います)。
投稿には図がなかったので、以下2点例示します。3億分の1の設定で描いた東京中心の正距方位図法です。東京〜ブラジリアはこのようになります。
同縮尺で描いたエケルト第6図法です。方位は90度ずれますが、長さはほとんど同じということがおわかりでしょう。ちなみに、この直線は、もちろん方位を示すものではなく、等角航路(航程線)でもありません。図上で引いた直線、以外の意味はありません。

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