富士山剣ヶ峯にある3つの標高値について
2019年8月18日
 2018年2月に、「富士山頂の5つの標高数字」というページを作りました。今回はその中の、剣ヶ峯に絞って再考します。
(地理院地図より)
3776  再掲します。
 富士山の最高地点 三角点より少し離れたところにあります。
 「富士山の最高地点は、三角点の位置から北へ約12mのところにある岩で、その標高をレベルにより正確に測ると3776.2mです。」(測量に関するミニ知識 第4回 標石基準点について より)
△3775.5  
 日本で一番高い二等三角点です。
△3774.9
 電子基準点の高さです。
 地形図(地理院地図)の場合、電子基準点については、平成25年2万5千分1地形図図式 (表示基準)において、「標高値は付属標の標高値を表示する。」と規定されています。
 付属標については、地理院のサイトに次のような説明があります。        
Q:付属金属標とは何ですか?
A:電子基準点基礎のコンクリート部には,円形の金属標が設置してあります。これが「付属金属標」です。  ・・・
ほとんどの電子基準点では,電子基準点と付属金属標の標高は約5mの差があります。付属金属標の標高は,電子基準点設置場所の地表面のおおよその標高と一致します。
 では、電子基準点の高さとはどこを指すのでしょうか。同サイトには次のように書いてあります。
Q:電子基準点の標高値はどの部分を指しますか?
A:国土地理院の電子基準点「測量成果」の標高値が示している箇所は「測量成果の標高値 = GPSアンテナの底面の中心の位置」です。
GPSアンテナは電子基準点のピラー(約5m)の上に設置されたアンテナ架台に取り付けられています。そのため,「電子基準点設置場所の地表面の高さ + ピラーの高さ + 架台の高さ = 測量成果の標高値(アンテナの底面位置)」となります。
 要するに、3774.9mは、電子基準点の標高値ではないのです。
 それを知るには、基準点成果等閲覧サービスを見ることになります。ログインすれば点の記(電子基準点の記)を見ることができますが、標高値を見るだけならその必要はありません(下に参考までに掲載します)。
(基準点成果閲覧サービスの画面)
小さいので右側のデータの部分を拡大します。
標高は3777.41mとなっています。
富士山頂にある3776mよりも高い、公的な値ということになります。
気になる点
 ここまで書いてきて気になる点が出てきました。
1.電子基準点の標高値は、付属標の標高値ではなく、アンテナの底面位置の標高値です。それがなぜ地形図(地理院地図)には記載されないのでしょうか。本来の値ではない?付属標の値になっているのでしょうか。
2.以前は、基準点成果閲覧サービスでは、金属標の値が記されていたことがあります。以下をご覧ください。「富士山頂の5つの標高数字」というページを作った時に取得していたものです。
 標高以外に、平面直角座標の値等に微妙な違いがあります。登録年月日は同じ日付なのですが(日付の意味しているものが違うのかもしれませんが)。基準点成果閲覧サービスのこの違いはどうして生じたのでしょうか。
 日本1の高さの富士山にはまだまだ謎があるようです(^_^;)。
参考 電子基準点の記
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