電子国土基本図の課題・問題点・今後の方向(非公開)
「山の展望と地図のフォーラム」での議論などを通して思うこと
2011年10月17日暫定版
2011年11月23日改訂
1.はじめに
 今、国土地理院の地図(地形図)が大きく変わりつつあります。本格的なデジタル化の進行です。それにより従来の紙の地形図類(2万5千分の1地形図が代表)が放棄されようとしています。あえてきつい表現をしましたが、実態を示していると思います。
 それにかわるべきデジタルの基本が、「電子国土基本図(地図画像)」です。
 紙の2万5千分1地形図も、これをベースに改訂をしていくそうです。5万分の1地形図や1万分の1地形図はもう更新されません。実は2万5千分の1地形図も、いつまで発行されるかわかりません。利用者の声次第という面があります。
 その電子国土基本図に、実は数々の問題があるのです。
 新しいことを始めた場合には、最初の内は必ず問題が生じます。初版に誤植がある、バグがあるのと同じです。しかし、「初期不良」にとどまらない、本質的な「設計ミス」があるように思えてなりません。
 以下にその例を示します。
 断続的に書いたものなので、書き方は必ずしも一定していません。また、電子国土地図の画像の扱い方において、若干問題があるようなので「非公開」としていますが、内容的にまずいことがあるわけではありません(^_^;)。「電子国土基本図」で検索するとヒットしてしまいます(^_^;)。
 地図のデジタル化を否定するつもりはありませんが、今の電子国土基本図の状況は、芸術品とも言える地形図を作り続けてきた国土地理院の仕事としては疑問に思わざるを得ません。
 
 21世紀の国土デザインの基礎となる地図がこのままでは危ない! そういう思いでまとめました。


2.「初期不良」の例?
(1)不完全な建物記号
(2)注記文字の乱れ
(3)記号の縦横歪み
(4)文字・記号の縦横歪みの原因

3.削除されたもの
(1)送電線、記念碑 重大
「山と溪谷」2011年10月掲載小文
(2)樹木に囲まれた居住地、植生界

4.新たに加わったもの
(1)踏切
(2)国道番号

5.仕様変更されたもの
(1)境界線
(2)山名
(3)土崖・土堤,岩崖 重大

6.良くなったもの
(1)市街地の表現
(2)道路の詳しさ

7.その他
(1)場所による縮尺の違い
(2)ウォッちず と 電子国土ポータルとの「不整合」

8.改善に向けて
(1)等高線の「全数表示」

9.おわりに
 国土地理院は従来の地図観、地形図観を転換したのでしょうか。
 今後、電子国土基本図が今までの地形図に置き換わっていくとしたら、従来の地図教育のあり方を見直さなければならなくなります。
 それにしても、現在の電子国土基本図は、表現上も問題が多すぎます。これを印刷して従来の地形図に替えていくことは絶対にあってはなりません。
 多くの利用者の声を聞きつつ、取得基準などの再検討を早急に行って欲しいと思います。
 私自身、地図教育に携わる者として、また地図愛好家の立場から、引き続き意見を述べていく積もりです。
表紙