北大2018年前期地理の入試問題は大丈夫でしょうか?
2018年3月13日
田代博
北大2018年前期地理の入試問題の大問1をご覧ください。
赤丸は私が囲ったものです。
問が8題ありますが、問6をご覧ください。
予備校の解答例は、ハ)となっています。順当なところと思います。温泉を選んだ受験生も多かったのではないかた思いますが・・・。
ところで、赤丸をつけたところです。少し拡大しました。渡し船だから「地図中に見られ」る、だから、ニ)は違う、のでいいのではないか、と思います。
しかし、渡船の地図記号は2つあるのです(平成25年図式からは一つになっていますが、この「津島」図幅は平成25年式ではありません)。
平成25年図式の渡船。地形図の凡例の欄には「渡船」となっていますが、「平成25年2万5千分1地形図図式(表示基準)」では、「水上・海上交通」となっています。
それはさておき、以下をご覧ください。国土地理院の地図記号のサイトからです(平成14年図式)
 「渡船(フェリー)」は船の記号の下に一本線があります。しかし、問題の図1の地図にはありません!つまり、これは「渡船(フェリー)」ではなく「渡船(その他の旅客船)」なのです。
 ということは、「地図中に見られない記号」は、ニ)渡し船(フェリー) も該当するということになるのではないでしょうか。正解が2つあるのです。
 図1の図式を確認してみましょう。
 手元に実物(2万5千分1地形図「津島」)がないので、国土地理院の地図・空中写真閲覧サービスを使用することにします。
 これが最新の津島図幅です。
 精細な表示はできないのですが、拡大すると平成14年式ということがわかります(実物があればしなくてよい作業ですが、上に書いたように無いため、やむを得ないことでした。お持ちの方があればご確認ください)。
●3月14日追記 地形図を入手しました。間違いありませんでした。



 まとめます。
 問題の図1は、平成14年図式である。
 平成14年式図式では、渡船は2種類ある。
 図1に示されている渡船は、フェリーではない。
 しかし、選択肢にはフェリーとなっている。
 従って、これも「正解」になる。
 正解が2つある、ということです
 渡船の区別をさせるような問題が良いかどうかは別の議論ですからそれはおいておきます。
 合否に関わりかねない問題です。思い違いがあれば大変です。間違った説明はしていないと思いますが、何かお気づきの点があれば、こちらまでお知らせください。
※問題は、河合塾のサイトを利用しました。
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