栗駒山の標高表示について
2018年11月
紅葉で有名な栗駒山の標高は何mでしょうか?
地理院地図には次のように記してあります。
山頂には三角点があり、1626.5mとなっています。ということは、四捨五入すると1627mですね。
しかし、日本地図センター発行の『日本の山岳標高1003山』p30には、丸めた値(m単位)では、1626mとなっています。
切り捨てをしたのでしょうか。
念のため、国土地理院のウェブサイト「日本の主な山岳標高」を見ると、やはり1626mとなっています(赤枠は追記)。
切り捨てが原則なのでしょうか。
ここでは画像は示しませんが、北海道のオプタテシケ山は、2012.5mが2013mと四捨五入された値になっています。何故???
チコちゃんに叱られないように、調べてみました。結論から言えば、四捨五入による表示のトリックなのです。
栗駒山の三角点(一等)の精密な高さは次の通りです。
この画像は、「基準点成果閲覧サービス」によるものです。三角点などを調べることができる国土地理院のサイトです。
画面を縮小しているので見づらいですが、右側に三角点の標高が、小数2位まで記されています。1626.47mです。
しかし、地図上に表現する際は、小数1位までなので、1626.5mになります。これが地図面に記されている値です。それ自体は間違いではありません。しかし、栗駒山の標高をメートル単位で表示する際に、1626.5を基準に行ってはまずいのです。これ自体四捨五入されたものなので、元に戻らないといけない。1626.47mの小数部分を表示しない表記は、1626mでなければなりません。

従って、『日本の山岳標高1003山』や国土地理院のウェブサイトの表現は、間違いではないのです。
なまじ、地図に1626.5mとあるので、四捨五入して1627mとしたくなる気持ちはよくわかります。
以前、20万分1地勢図で、月山についてそのような誤りがありました。そのことを「山が1メートル低くなる−−三角点表示の"トリック”」と題して今はなき「地図の友」という雑誌に書いたことがあります(1989年3月号)。
そう多くはないと思いますが、地図上の数字を単純に四捨五入すると誤ることがある、という例の一つです(確認するには、上記の方法をとるしかありません)。
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